お知らせ

お知らせ日本冒険遊び場づくり協会からのお知らせです

報告:長野県学習会「子ども時代を思い出そう」

報告:長野県学習会「子ども時代を思い出そう」

 企画名 : 学習会「子ども時代を思い出そう」

 担当者 : 横山紀子

 実施日時: 2012年2月5日(日)9:30-12:00

 実施場所: 飯田市鼎公民館

 依頼元 : 冒険遊び場づくりプロジェクトin IIDA準備会

 実施内容: プレーパークの活動を行う上で、大人の関わり方を一緒に考える。

 参加者:飯田のプレーパーク(冒険遊び場)づくりに関わる20名。

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<実施内容>

9:30~①絵日記ワークショップ「子ども時代を思い出そう!」

みなさんに、子ども時代にタイムスリップしてもらい、子ども時代にドキドキワクワクしたことを絵日記に描いてもらいました。

描いた後に、みなさんの絵を回し見して、その中の3人にはポストイットで感想を書いて後ろに貼る。20人分の子ども時代の思い出を見せてもらい、4人組のグループに分かれて子ども時代の思い出話をしてもらいました。

10:40~②お話「こどもにとって遊びって?なぜわざわざ大人が子どもの遊びに関わるの?」

「遊び」とは、「やってみたいことをやってみることそのもの」「他人から評価されることのない、自分の中のもの」

「やってみたいことをやってみる」=「ありのままの自分でいい」と認められること。

つまり、子どもにとって、「遊び」とは「生きること」に等しい。

プレーパークに出会った子どもたちの中で、今まで「遊び」の世界を充分に味わってこれなかった子どもが、

「演技をしている自分」「仮面をかぶっている自分」に気づきていく。

子どもがおもいっきり遊ぶ環境の必要性を感じる。

 

とは言え、自分が子どもの頃には、遊びの世界に大人はいなかったし、むしろ邪魔な存在だった。

では、なぜ今大人が子どもの遊び場をわざわざ用意する必要がある?という疑問が。

昔と今は環境が違う。昔の大人は生きることに忙しくて、子どもにかまっていられなかった。

今の大人は子どもを管理することが多く、子どもが遊べる隙間もない。また、昔は暮らしそのものが手作りで、人と協力して暮らしていく大人の姿があって、子どもはそんな大人の姿を横目でみながら、何もないところから何かを生み出す術や楽しみを覚えていったはず。今は都会だけでなく、田舎でさえも、そういった姿はなくなってしまっている。

プレーパークは、今の大人たちが、「何もないところから生みだすって楽しい!人と何かをつくっていくって面白い!」ということを体現する、大人にとっての真剣な「遊び」。

地域のいろんな人とつくっていくことで、地域の子どもたちを一緒に見守っていける。

よく、他人の子どもも叱ろう!っていうけど、その前に「このおじさん面白い人」っていう関係が生まれていなければ、ただのコワイ存在でしかない。プレーパークで一緒に遊ぶことでそういう関係は生れる。

プレーパークはただのきっかけ。プレーパークで「遊び」を通して出会うことは、教える、教わるなどの上下関係でなく、

一人の人として子どもも大人も出会う。そういう場をつくっていけることは楽しい。

プレーパークに正解はない。飯田のこの場所、人ならではの遊び場を、1から「どうしていく?」と考えていけることは面白い!

③世田谷のプレ―カー(遊びの出前)の写真を紹介

(今回の飯田の活動では、常設のプレーパークよりも、出前型の方が参考になると思い紹介。)

月に一度の出前だったが、日常の公園との違いは、普段はグループごとで遊んでいる子どもたちが、プレーカーの時は、ごちゃ混ぜになって遊ぶらしい。また、お母さんの滞在時間が格段に長くなっている。たった月一の活動でも、ここで出会った子ども、大人が近所で声をかけ合う仲になっているのが嬉しい!という声が。

道具なども、買わないでいいものは買わずに、いろんな人に助けて!といって、仲間になってもらうのがいい。

④質疑応答

・極力子どもがやりたいことを応援したいけれど、多動の子どもなどの関わりはどう考えた方がいいでしょうか?

「多動」と一言で言っても、タイプが違う。その子がどんなタイプなのかを知ることが必要。その子を応援するために、親とも関係が取れるといいだろうし、その子の特徴を、まわりの大人も子どもも理解していけるといいですよね。で、どの線で声をかけたらいいのかな?ってことも、一人で悩まずに、「みんなだったらどう考える?」と、みんなの問題にしちゃう。他人事だと苦情につながるけど、「一緒に考えて」っていうと、みんなの問題になる。それは何に関しても言えるのでは?と、私は思うのですが、、、。

などなど他にも質問がでました。

12:00終了。最後に感想を書いてもらって終わりました。

プレーパークを立ち上げようとしている人は、里山保育園を何年も前に立ちあげていて、地域のいろんな人とつながっています。また、子育て支援課の人や、他にも動いている人たちが積極的なので、「今つくらなくていつつくる!」というぐらい、気持ちを持った人が揃っています。その人たちの熱で、他の人たちをどんどん巻き込んでいけたら、絶対に面白い場が生れるだろうなあと思います。

今後の開催頻度を考えているようだけど、大げさなことをしないで、楽しめる範囲で、月一回からやっていけるといいのでは?と思いました。年4回とかだと、やはり「イベント」っぽくなってしまいがちです。

第一回目は、なんと3月11日です。日本中のみんなにとっても特別な日。

この日にスタートできることはすごいことですね。いい時間・空間を生み出せたらいいなあと思います。