報告:〔神奈川〕川崎宮前区民祭報告:〔神奈川〕川崎宮前区民祭
企画名 :川崎宮前区民祭プレーパーク
実施日時:2012年10月21日(日)10:00~15:00(準備8:30 解散16:30)
実施場所:川崎市宮前区菅生緑地
依頼元 :川崎市宮前区
担当者 :嶋村仁志(当協会理事、TOKYOPLAY代表http://tokyoplay.jp/index.html)
渡部靖成・上田真利那・相原和都
実施内容:一日プレーパーク
担当者の報告は下記「続き・・・」をご覧ください。
【嶋村仁志より当日の報告詳細】
来場者人数:常時200人くらい。合計でおよそ1,000人。
けが・事故:段ボールカッターなどによる小さい切り傷が数件あった。
振り返り:
<当日に見られた遊びと様子>
・AM
午前中は乳幼児の親子が多かった。
段ボール遊びが中心となった。大きな段ボールがあったため、移動動物園に合わせて大きな象を段ボールで作り、入りやすさを作るところから始めた。当日の広報も充実していたせいか、来場者数も多く、親子でロボットや剣、家、怪獣など、様々なものを作る風景が見られた。また、大人も段ボール遊びに集中している様子もあり、スタッフがお世話をしてあげるという光景は少なかった。こうした時間があることは、親子にとってもよい機会になったのではないだろうか。また、段ボールシートは、箱型の段ボールと違い、柔軟性があったため、また違う遊び場が展開された。
昨年度に張ったハンモックは距離も離れていたため、段ボール遊びの場所に近いところに張り直し、向きも縦にすることで登れるようにした。
・PM
午後からは小学生やその親子も増え始めた。
モンキーブリッジを張る。4区画作ったが、一区画に10人以上の子どもが乗っていた。お手伝いのお父さんの活躍もあり、多くの人数が遊べるものが出来上がった。
段ボールで作る自前のソリが流行り出す。こちらの職員が、個人所有ではなく、みんなが乗ることができる公共のソリを作成したため、それを真似して作り出す家族も多かった。また、ソリに子どもを乗せて豪快に引っ張るお父さんも何人か出始めた。
蚊帳のサイズの大きなビニール袋を入手していたため、それを木から吊るし、目玉を付けたりしながら、ペンで子どもたちが描けるような設定を作った。息苦しくならないように、各所に穴をあけるなどの工夫は必要だったが、中で暴れたり、相撲を取ったりする遊びや、外からのお絵描きなど、様々な遊びが展開されていた。
段ボールエリア外側にこたつを作成した。その上に、段ボールで作成したみかんや湯飲みを置いておいた。それによって、様々な家族がくつろぎに現れ、段ボールの切れ端を使って自分たちのお絵描き湯飲みを作成し始めるなどの遊びが始まっていた。
発見されたスズメバチの集まる場所に注意喚起するための大きな看板をプレーリーダーが小学生と作成することができた。
<広報について>
昨年度の課題であった広報はかなり改善されたのではないだろうか。場所を大きく移し、遊んでいる誰もが目に付く場所に設置したことや、宮前区全図に遊び場活動の位置をマッピングするなどの工夫がよかったのではないだろうか。受付に広く取られた広報スペースを興味深げにのぞいている人も多かった。この遊び場の開催が、来場者にとっても「なぜ行われているのか」という深い理解につながることに貢献したと思われる。
同時に、昨年同様、大人も一緒になってくつろぎ、遊べることの大切さを体感できた親子がたくさんいたことも、長期的には大きな効果があったのではないかと考える。
一方で、パンフレットの配布も行ったが、内容を見直すことも考えてみてはよいのではないかと感じた。たとえば、パンフレットの内容には、掲示にもあったような宮前区全図の中でのマッピングによる紹介をしてみてはどうだろうか。パンフレットをもらった人が、「次にどこでこの活動に出会えるのか」「手伝いを募集しているのか」などの具体的アクションを促す情報をもう少し詳しく伝えられるとよいと思われる。パンフレットをもらった人すべてが、遊び場を立ち上げる訳ではない。まずは友だちと遊びに行ってみるというところから始まる人もいるだろう。そうした人たちに広められるための情報をもう一度整理できるとよいと考える。
また、のぼりや大きなモットーのシートなど、昨年に比べ当日広報のためのツールも揃っていたので、広報がしやすかった。
<場づくりの意図>
・作業意図としては、初めからあちこちに遊具を作り込まないようにしたのは昨年通りだが、あまりエリアを広げないように意図した。近い距離の中で色々なことをして遊んでいるのが見えるくらいが、子ども・大人の遊び心を刺激するだろうと考えた。
・昨年度に作成した横断幕などもあり、遠くからでも目立つ掲示ができたのではないだろうか。
・素材の用意としては、カラフルなガムテープ一式がそろっていたこともあり、来場者の遊び心を大きく刺激したと思われる。
・また、ダイナミックに遊べるエリアやくつろぎのエリアなど、様々な遊び方・過ごし方ができる場所を設定したため、来場者の滞在時間も長く、満足度も高かったのではないだろうか。
・「自分の責任で自由に遊ぶ」の大きな掲示には、注意を要した。昨今では、「自分の責任で~」というフレーズが、自己責任という相手を非難するためのニュアンスとしてとらえられる傾向が見られる。そのため、シートを前面に出すことはせず、ロープ遊具入口にあえて斜めに掲示することで、メッセージとしてのやわらかさを出して、受け取られやすい工夫をすることにした。
<危険について>
(工具の管理)
・段ボールカッターが20本という大量の数で利用できるようになっていたが、それぞれにナンバリングして箱に刺すことができるようになっていたため、管理がしやすかった。これは、昨年と比べて大きな進歩だった。こうした工夫が、日常の開催にも活かされるとよいだろう。
(プレーリーダー)
・取り付けた遊具の危険管理に加えて、段ボールカッターやはさみの回収を随時行った。また、4人が各所に広がって活動することで、全体の危険管理はできたと考える。また、大スズメバチが集まっている木の根元を発見し、被害が出る前に早急に非常線を張るなどの対応をすることができた。
この宮前区民祭でプレーパークを開催することの意義は、遊び場の内容もさることながら、多くの区民への広報が第一義にあると思われる。その点で言えば、昨年よりも向上している点が随所に見られたのではないだろうか。スタッフとして関わった委員会のメンバーの実力も向上していると見られるため、次年度に向けたさらなる展開を期待したい。
以上
報告:〔神奈川〕川崎宮前区民祭
企画名 :川崎宮前区民祭プレーパーク
実施日時:2012年10月21日(日)10:00~15:00(準備8:30 解散16:30)
実施場所:川崎市宮前区菅生緑地
依頼元 :川崎市宮前区
担当者 :嶋村仁志(当協会理事、TOKYOPLAY代表http://tokyoplay.jp/index.html)
渡部靖成・上田真利那・相原和都
実施内容:一日プレーパーク
担当者の報告は下記「続き・・・」をご覧ください。
【嶋村仁志より当日の報告詳細】
来場者人数:常時200人くらい。合計でおよそ1,000人。
けが・事故:段ボールカッターなどによる小さい切り傷が数件あった。
振り返り:
<当日に見られた遊びと様子>
・AM
午前中は乳幼児の親子が多かった。
段ボール遊びが中心となった。大きな段ボールがあったため、移動動物園に合わせて大きな象を段ボールで作り、入りやすさを作るところから始めた。当日の広報も充実していたせいか、来場者数も多く、親子でロボットや剣、家、怪獣など、様々なものを作る風景が見られた。また、大人も段ボール遊びに集中している様子もあり、スタッフがお世話をしてあげるという光景は少なかった。こうした時間があることは、親子にとってもよい機会になったのではないだろうか。また、段ボールシートは、箱型の段ボールと違い、柔軟性があったため、また違う遊び場が展開された。
昨年度に張ったハンモックは距離も離れていたため、段ボール遊びの場所に近いところに張り直し、向きも縦にすることで登れるようにした。
・PM
午後からは小学生やその親子も増え始めた。
モンキーブリッジを張る。4区画作ったが、一区画に10人以上の子どもが乗っていた。お手伝いのお父さんの活躍もあり、多くの人数が遊べるものが出来上がった。
段ボールで作る自前のソリが流行り出す。こちらの職員が、個人所有ではなく、みんなが乗ることができる公共のソリを作成したため、それを真似して作り出す家族も多かった。また、ソリに子どもを乗せて豪快に引っ張るお父さんも何人か出始めた。
蚊帳のサイズの大きなビニール袋を入手していたため、それを木から吊るし、目玉を付けたりしながら、ペンで子どもたちが描けるような設定を作った。息苦しくならないように、各所に穴をあけるなどの工夫は必要だったが、中で暴れたり、相撲を取ったりする遊びや、外からのお絵描きなど、様々な遊びが展開されていた。
段ボールエリア外側にこたつを作成した。その上に、段ボールで作成したみかんや湯飲みを置いておいた。それによって、様々な家族がくつろぎに現れ、段ボールの切れ端を使って自分たちのお絵描き湯飲みを作成し始めるなどの遊びが始まっていた。
発見されたスズメバチの集まる場所に注意喚起するための大きな看板をプレーリーダーが小学生と作成することができた。
<広報について>
昨年度の課題であった広報はかなり改善されたのではないだろうか。場所を大きく移し、遊んでいる誰もが目に付く場所に設置したことや、宮前区全図に遊び場活動の位置をマッピングするなどの工夫がよかったのではないだろうか。受付に広く取られた広報スペースを興味深げにのぞいている人も多かった。この遊び場の開催が、来場者にとっても「なぜ行われているのか」という深い理解につながることに貢献したと思われる。
同時に、昨年同様、大人も一緒になってくつろぎ、遊べることの大切さを体感できた親子がたくさんいたことも、長期的には大きな効果があったのではないかと考える。
一方で、パンフレットの配布も行ったが、内容を見直すことも考えてみてはよいのではないかと感じた。たとえば、パンフレットの内容には、掲示にもあったような宮前区全図の中でのマッピングによる紹介をしてみてはどうだろうか。パンフレットをもらった人が、「次にどこでこの活動に出会えるのか」「手伝いを募集しているのか」などの具体的アクションを促す情報をもう少し詳しく伝えられるとよいと思われる。パンフレットをもらった人すべてが、遊び場を立ち上げる訳ではない。まずは友だちと遊びに行ってみるというところから始まる人もいるだろう。そうした人たちに広められるための情報をもう一度整理できるとよいと考える。
また、のぼりや大きなモットーのシートなど、昨年に比べ当日広報のためのツールも揃っていたので、広報がしやすかった。
<場づくりの意図>
・作業意図としては、初めからあちこちに遊具を作り込まないようにしたのは昨年通りだが、あまりエリアを広げないように意図した。近い距離の中で色々なことをして遊んでいるのが見えるくらいが、子ども・大人の遊び心を刺激するだろうと考えた。
・昨年度に作成した横断幕などもあり、遠くからでも目立つ掲示ができたのではないだろうか。
・素材の用意としては、カラフルなガムテープ一式がそろっていたこともあり、来場者の遊び心を大きく刺激したと思われる。
・また、ダイナミックに遊べるエリアやくつろぎのエリアなど、様々な遊び方・過ごし方ができる場所を設定したため、来場者の滞在時間も長く、満足度も高かったのではないだろうか。
・「自分の責任で自由に遊ぶ」の大きな掲示には、注意を要した。昨今では、「自分の責任で~」というフレーズが、自己責任という相手を非難するためのニュアンスとしてとらえられる傾向が見られる。そのため、シートを前面に出すことはせず、ロープ遊具入口にあえて斜めに掲示することで、メッセージとしてのやわらかさを出して、受け取られやすい工夫をすることにした。
<危険について>
(工具の管理)
・段ボールカッターが20本という大量の数で利用できるようになっていたが、それぞれにナンバリングして箱に刺すことができるようになっていたため、管理がしやすかった。これは、昨年と比べて大きな進歩だった。こうした工夫が、日常の開催にも活かされるとよいだろう。
(プレーリーダー)
・取り付けた遊具の危険管理に加えて、段ボールカッターやはさみの回収を随時行った。また、4人が各所に広がって活動することで、全体の危険管理はできたと考える。また、大スズメバチが集まっている木の根元を発見し、被害が出る前に早急に非常線を張るなどの対応をすることができた。
この宮前区民祭でプレーパークを開催することの意義は、遊び場の内容もさることながら、多くの区民への広報が第一義にあると思われる。その点で言えば、昨年よりも向上している点が随所に見られたのではないだろうか。スタッフとして関わった委員会のメンバーの実力も向上していると見られるため、次年度に向けたさらなる展開を期待したい。
以上