お知らせ

お知らせ日本冒険遊び場づくり協会からのお知らせです

【お知らせ】東日本大震災から10年を迎えるにあたって(代表メッセ―ジ)

特定非営利活動法人日本冒険遊び場づくり協会は、東日本大震災から10年を迎えるにあたりメッセージを発出いたしました。

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 かけがえのない多くの命が失われ、そして、多くの方の人生を一変させた東日本大震災の発生から、今日で10年が経ちました。
 大切な人を亡くされた方々のお気持ちを思うと、今なお哀惜の念に堪えません。ここに改めて、衷心より哀悼の意を捧げます。また、未だに多くの方々が不自由な生活を余儀なくされ、被災された全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。

 私たちは、震災直後から子どもたちに遊びを通じた心のケアを行う支援活動をしてきました。その活動は、地域住民のみなさんの手によって、日常的な遊びの場所として大切にされ、また、地域の居場所となり、引き継がれています。

 子どもが遊び育つということは平時であれ、災害時であれ変わりはありません。
「遊びは子どもにとって生きることそのもの。」その様に表現されることもありますが、子どもは遊びを通じて自分自身が何者であるのかを知り、自己を形成します。また、他者や環境、そして社会との付き合い方を学ぶことで人生を手作りできる様になっていきます。

 遊びの機会を失うことは、自分をかたちづくる機会や、自らの生き方を選択する力の喪失でもあります。

 この10年の月日の中で、数々の災害を経験してきました。先月2月13日には東日本大震災の余震とみられる大きな地震がありました。10年前を思い出し、気持ちが落ち着かないなかで今日を迎えられた方もおられるのではないでしょうか。

 私たちの暮らす日本は、いつどこで自然災害が発生するかわかりません。
 災害に備え、日ごろの備蓄や避難の計画をすることはもちろんですが、人のつながりも大切です。社会の変化とともに、人々のつながりが希薄になりがちな現代の日本にとって、地域の中に人と人とのつながりの場でもある遊び場を日常的につくること、また遊ぶ機会をつくるための様々な手段を用意しておくことは、子どもの成長、そして地域のつながりづくり双方にとって重要です。

 私たちは、全国各地で遊びを通した子どもの豊かな育ち、そして人々の豊かなつながりをつくり続けることが、大切な人の命を守る行動への大きな一歩となることを信じています。

「遊び あふれる まちへ!」 弛まぬ努力を続けていきます。

 

  2021年3月11日

特定非営利活動法人日本冒険遊び場づくり協会

代表 関戸 博樹