遊び場をつくろう!

遊び場をつくろう!私たちと一緒に冒険遊び場を作ってみませんか

冒険遊び場づくりをはじめよう

「これから冒険遊び場づくりをはじめたい!」という人のために、簡単にまとめてみました。それぞれのステップは、必ずしも順番通りに行われるものではありません。また、できるだけ全体像を表すことにポイントを絞ったために、説明を大幅に省略しています。実際には、それぞれの地域によって違った課題に直面することがあります。詳しくは各種資料を読んだり、こちらから協会にご相談ください。

1.ひとりでもできること

1-1. 冒険遊び場に行く

近くの冒険遊び場に実際に遊びに行って、体感してみましょう。運営者に声をかけて、話を聞いてみるといいですよ。Go!では全国各地の活動団体の情報をご紹介しています。

1-2. 本を読む

「冒険遊び場ってなに?」
「プレーリーダーってなに?」
「自分の責任で自由に遊ぶってどういうこと?」
「冒険遊び場づくりをはじめたいんだけど、どうやったらできるの?」
 冒険遊び場づくりに興味を持ったけれど、わからないことだらけ、という方もいると思います。これまで30年以上に渡る冒険遊び場づくりの経験を、様々な資料にまとめています。ぜひ読んでみてください。以下に紹介するものをはじめ、「オンラインショップ」から購入することができます。

参考資料

●冒険遊びとは?
  • 『子どもはおとなの育ての親』
    2001年6月?2002年7月、毎日新聞の連載記事が1冊の本となった。「子どもは自ら遊び育つ=遊育」を提唱し、プレーパーク、チャイルドラインの実践を通して得た著者の子ども観をクリアに伝える。
  • 『都市の遊び場(復刻版)』
    1973年の初版翻訳が今の日本の冒険遊び場づくりの原点といわれている。専門家のみならず親世代の関心も呼んだ名著の待望の復刻。今こそ考えたい、子どもが生きる力をつける「遊び」の充実とは?
  • 『遊びの力~遊びの環境づくり30年の歩みとこれから』
    遊びに対する価値観が我々の暮らしをどう変えてきたか、市民参加・住民主体の遊びの環境づくりは何を育てたかを紹介。遊び場づくりを牽引してきた諸氏の座談会も収録。日本の冒険遊び場づくりの母、大村璋子氏最後の著作。
  • 『遊びが社会を変える』
    2006年6月の日本冒険遊び場づくり協会主催フォーラム「遊びが社会を変える?冒険遊び場のプレーリーダー考?」の対談内容に岡健氏と天野秀昭氏が加筆しまとめた読み物。
  • 『冒険遊び場がやってきた!』
    1975年の経堂の冒険遊び場から、79年日本初の常設の冒険遊び場羽根木プレーパーク開設への経緯、1987年までの歩みを、活動者たちが自ら詳細につづった。
●遊び場づくりをはじめよう
  • 『はじめよう!パートナーシップで冒険遊び場づくり』
    自治体が事業として冒険遊び場づくりに取り組むときの基礎的なノウハウや事例を紹介し、行政と住民のパートナーシップを応援するガイドブック。
  • 『手づくり遊び場デザインカタログ』
  • 『あったらいいな!こんな遊び場』
  • 『もっと自由な遊び場を』
●国内外の遊び場づくり
  • 『とうきょう冒険遊び場MAP』
    A3両面フルカラー。東京都内の冒険遊び場づくり活動団体を掲載。(2009年10月時点)
  • 『sprit of Adventure play 2007-イギリスの冒険遊び場事情 』
    2007年イギリス・ウェールズで開催された「Spirit of Adventure play」に日本から参加したプレーリーダーの熱い思いの報告書。イギリスの冒険遊び場の歴史や社会で子どもの遊びに取組んでいる様子を伝える。

仲間と一緒に考える

2-1. 仲間をつくる

遊び場づくりには仲間が必要です。地域には、「子どもを自由に遊ばせたい」と願う人が他にも必ずいます。子育てひろばや公民館などで、機会を見つけて思いを発信してみましょう。3人ほどの仲間ができたら、講演会などを企画してみるのもいいでしょう。地域の大人たちに子どもの遊びへの理解を広げるとともに、仲間づくりのきっかけとなることも少なくありません。当協会では講師派遣を行っています。こちらをご参照ください。
また、近くで遊び場づくりをしている活動団体があれば、連絡をとってみましょう。知り合うと何かと相談できて心強いです。当協会では地域運営委員が各地域ごとのコーディネートをしています。「お問い合わせ」からご連絡ください。

2-2. 活動の目標を設定する

「自分たちがどれくらいのことができるかを試す」
「子どもがのびのび遊ぶのをサポートする」
「遊び場づくりの大切さを知ってもらうためにPRする」
「子どもを連れてきた親とじっくり話をして、地域の子育て環境の課題を知る」
「おいしいものをみんなで食べて、楽しみながら仲間に誘う」
…例えば、遊び場を実施するにあたって、このような目標が考えられます。自分たちが、いま遊び場を実施する上で、どこにポイントを置くのかを事前に話し合い共有しておきましょう。メンバー間で目標が共有されていないと、その後の計画づくりや現場での対応がちぐはぐになってしまいがちです。

2-3. 計画を立てる

いつ、どこで冒険遊び場を実施するか計画します。気候や学校・地域行事等を考慮して、子どもや親が集まりやすい時期を選びましょう。場所を選ぶ際には、どのように遊べるかという視点の他にも、木陰ができるか、トイレや水場などの施設・設備はあるか、交通量や住宅との距離など周囲の環境はどうか、といった条件も考慮しましょう。
できるだけ継続的・定期的に同じ場所で実施すると、活動が地域に根付きやすいです。

3.実際に冒険遊び場をやってみる

3-1. 場所を確保する

町内会や行政(公園、市民活動、子育て支援、教育などの担当部署)に、使用する時間帯、焚き火ができるか等も相談してみましょう。公園を使う場合は、公園担当部署で「一時使用許可」など必要な手続きをします。定期的に実施する場合には月単位等での一括手続きができる場合もあります。

3-2. 空間計画をする

使用する場所の特性をいかした活動内容や配置を考えましょう。導線を考慮して、ある程度のコーナー分けがしてあると、不要なケガや事故を防ぐことができます。全体の広さ、コーナー間の距離によって、子どもの活発さが変わったりします。当協会では空間計画の相談役として、講師派遣を行っています。

3-3. 広報する

クチコミは、地域活動におけるとても効果的な広報手段です。身近な人たちに魅力を伝えて、広げてもらいましょう。そのときに使えるように、日時・場所・主催者などが明記されたチラシを作成しましょう。公民館や市民活動センターなどで印刷機を利用できます。
チラシは、周辺の子育て施設や商店など、対象者が立ち寄りそうなところでも配布しましょう。行政や町内会等の許可を得れば、町の掲示板にチラシを貼ることもできます。実施する前日同時間などに現場に出かけ、配るのも効果的です。また事前に周辺の民家にも配り、活動することを知らせて理解を得ておくことは大切です。
広域に広報したい場合は、当協会のメーリングリストやHPでお知らせすることができます。

3-4. 道具を準備する

遊具をつくるためのロープ、木工道具や材料、スコップやバケツ、火を焚く道具、ブルーシートなどがあると様々な遊びが生まれます。資金があるのであれば、今後のことを考えて買うのもいいと思いますが、メンバーの家にあるものを使ったり、協力してくれる団体や社会協議会等に借りられるか相談してみましょう。当協会でも道具の貸し出しを行っています。

3-5. ケガや事故に備えた準備をする

現場ではケガや事故が必ず起きます。事故が起きそうな場所の点検をしましょう。使い慣れた救急セットを準備し、応急手当ができるようにしておきましょう。また、当日開いている病院やタクシー会社の連絡先を確認しておくことも大切です。事前に、ボランティア活動行事保険等に加入することをお勧めします。